発がん性疑いPFAS汚染、初の「相談外来」開設 東京・立川のクリニック、当面は血液検査参加者が対象

東京・多摩地域で水道水源の井戸水が発がん性の疑われる有機フッ素化合物(PFAS(ピーファス))に汚染されている問題で、社会医療法人社団「健生会」(東京都立川市)は17日、市民団体によるPFAS血液検査の参加者を対象に健康相談を受け付ける「PFAS採血結果相談外来」を立川相互ふれあいクリニック(同)に開設した。検査を受けていない人については、現体制での対応は難しいと判断し、当面は対象外とした。PFAS汚染で相談外来が設置されるのは初めて。  多摩地域では市民団体「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」が昨年11月以降、希望する地域住民の血液検査を実施し、約650人が参加。検査結果の中間報告では、健康被害の恐れがあるとされる米国の指標を半数以上が上回った。  相談外来では、医師らが無料で健康相談に応じる。コレステロールなどの異常値や症状がある場合は、保険診療で対応するという。  当初は、検査を受けていない人の健康相談も検討していたが、人員や設備が不足しているとして見送った。相談外来は、他にも多摩地域の複数の診療所で開設に向けて調整している。  相談外来の予約は立川相互ふれあいクリニック=電042(524)1371=へ。(松島京太)